エリアプライスは、連系線(エリアをまたぐ送電線)の容量制約を考慮して、全国9エリアごとに計算される価格です。連系線が混雑すると、エリアによって価格が分かれ、エリア間に値差(スプレッド)が生じます。
日本の電力系統は、旧一般電気事業者の供給区域を単位とした9つのエリアに分かれています(JEPXスポット市場の対象。沖縄は対象外)。
エリア同士は連系線で結ばれていますが、送電できる容量には上限があります。安い電気が豊富なエリアから、電気が不足して価格が高いエリアへ送ろうとしても、連系線の容量を超えて送ることはできません。これが連系線制約です。
連系線が容量いっぱいまで使われて、それ以上安い電気を送れなくなる状態を「市場分断」と呼びます。市場分断が起きると、安い電気を送り出せる側と、受け取れない側で価格が分かれます。
市場分断が起きると、電気を送り出す側のエリアは需要に対して供給が余るため価格が下がり、受け取る側のエリアは供給が足りず価格が上がります。この価格差がエリア間値差(スプレッド)です。
たとえば太陽光が豊富な九州エリアで昼間に電気が余り、連系線がいっぱいで本州へ送りきれないと、九州のエリアプライスだけが大きく下がる、といった形でスプレッドが現れます。
システムプライスは連系線制約を考えない全国統一価格、エリアプライスは連系線制約を加味したエリア別価格です。連系線に余裕があるコマでは両者は一致し、混雑するコマではエリアプライスがエリアごとに分かれます。